一人になりたくて…(卒婚という選択)

60代女性の一人暮らし。本が好き。

オオカンザクラ咲いて散る

静岡に来て一週間近く経った。毎日静かに日が過ぎて行く。日帰り手術を終えた夫は元気だけれど外出は禁じられているので、わたしは一人で散歩に出かける。

 歩いても歩いても高原の別荘地。どこかへたどり着けるわけではないのでぐるぐる歩いて坂道を降りたり上ったり、海を眺めたりして戻って来る。

 病院はとても遠い。車の運転も禁じられたので、当日はシャトルバスで最寄りの駅まで行きそこから列車を乗り継いで修善寺方面まで行った。夫の日帰り手術を同じように待合室で待っている女性と話をした。三島から来ている。彼女が運転してくるそうだ。それなら問題はない。

 わたしたちは手術後翌朝の診察が早いので、近くの宿に泊まることにした。そこで小さなハプニングがあった。夫がコーヒーの入ったカップを盛大に倒してしまったのだ。大慌てで拭きまくった。大半は床に溢れたけれど、もろに被害を被ったのがわたしが持参した本だった。しかも図書館から借りた本。

 本についたコーヒーのシミは容易に落ちない。図書館に電話をして事情を話し、弁償する事にした。

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 浅井まかて著「白光」。日本初の女性イコン画家、山下りんの生涯を描いた長編小説。わたしはこの聖像画を見てみたいと思いたち昨年、秋田のハリストス正教会へ行った。信仰を持たないわたしが「イコン画」というものを知るきっかけとなった。

 「白光」は東京の図書館に予約したが50人ほど順番待ちだった。伊東図書館では0人だったのでラッキーだった。わたしのあとも予約者がいないので急がなくて良いので一冊購入して持ってきてくださいとのこと。すぐにネットで購入し(夫に払ってもらった)今は手元に二冊ある。

 明日はまた通院。あと二回位付き添ったら東京へ帰る。図書館に寄って帰ろう。

読書と散歩の日々もまたいい。オオカンザクラもだいぶ散ったけれど春はすぐそこ。