一人になりたくて…(卒婚という選択)

60代女性の一人暮らし。本が好き。

1日はけっこう長い

目覚まし時計に起こされない朝が嬉しかった。
今では殆ど毎日がそれだ。
目覚まし時計が鳴らなくても7時頃には自然に目が覚める。眠れない夜半に睡眠導入剤を口にしても、やっぱり決まった時刻には目が覚める。
起きて顔を洗って外へ新聞を取りに行く。
ゆっくり新聞を読んでも、ゆっくりヨガをしても、
ぼんやりテレビをつけてみても、まだ昼前だ。
洗濯や掃除も毎日はしない。
スマホで思いついた事を検索したり、
パソコンでソリティアの日々更新するゲームをしたり、午後は録画した映画を観たり、読みかけの小説をじっくり読んだりしても、
意外にまだ1日は終わらない。

夕方になり夕刊を取りに行く。
他に郵便物はなかったかと、少し期待するが
そんなにしょっちゅうなんにもこない。
ダイレクトメールでもちゃんと開封する。
今日は雨だし散歩も買い物も行かなかった。
友だちも家族も誰からも連絡はなく、
ひっそりと夜になるだろう。

さびしい?わからない。たぶんそうでもない。
自分の部屋に自分の意思で過ごしている時は、
べつに何ともない。
誰かと外で会って夕刻に別れて一人の部屋に帰る時に、寂しさはある。
夕空を見上げて、ずっと遠くの彼方を眺めたりする。