一人になりたくて…(卒婚という選択)

60代女性の一人暮らし。本が好き。

不注意

一難去ってまた一難という言葉をしみじみと実感している。

 

3月はじめの日曜日、駅で転倒してしまった。

いろんな理由があり考えると後悔が押し寄せて辛くなる。

敏捷ではないし用心深いから慎重なつもりだった。でもちょっとした不注意だった。

救急車を呼びましょうと言われたが大丈夫ですと断って車掌室で休ませてもらい、

タクシーで病院へ。日曜日の夕方なので救急外来に行った。

あちこち打撲と左肩の剥離骨折だった。入院はしなくてよいけれど固定して安静。

紹介状持って翌日、近隣の医院へ行くことになった。

ちょうど数日後に用事で夫が上京する予定だったので、ラインでお知らせ。

あまり動けないけど、利き手の右手が使える。これはラッキー。

ロキソニンを頼りにして片手で牛乳を飲み、すこしパンをかじる。

夫は静岡からとんぼ返りしてくれて医院付き添い、飲食調達してくれた。

とんぼ返りだったのでその後数日は一人でがんばった。

 

用事のある日に夫がまた上京し、仕事もあるので戻るけど、「一緒に」という事で

静岡へ同行して一週間。昨日、また車で送ってもらってこっちに帰ってきた。

今日から一人。

骨折の経験はなくすごく不自由だし動かすと痛いから、着替えができない。

入浴もできないから温かいタオルで身体を拭けたらいいと思うけど、なんか夫には頼めなかった。タオルを絞れればレンチンはできるんだけど、まだできない。それでアマゾンで「温めて使えるからだ拭き」というウエットティッシュみたいのを買った。これは便利。つまり介護用品のところにいろいろ便利グッズがあるらしかった。ペットボトルの蓋も開けられなかったのでオープナーも購入。

夫が来る前、イワシの蒲焼き缶を「夕飯にしよう、カルシウムだわ」と喜びつつプルトップを引き上げたけどビクともせず・・・つまり左手でシッカリ押さえないとダメで、ついにはプルトップが取れてしまって泣きたくなったことがあった。

 

静岡では、食事の面では本当に助かった。夫と一緒にテレビで野球観戦もした。

こちらに戻りまた通院と療養の日々。医院は先生もスタッフもみんな女性で優しい。

身体拭くのも着替えも手伝えるからね、と言ってくれた。医院まで行くのがタイヘンだけど。

まだまだ時間がかかる。後悔しても仕方ないのに気持ちが沈む。

足じゃなくてよかった、右手が使えて良かった、暖かい日が多くて良かった、と考えようとする。心配させるからと、子どもたちには連絡しなかったが、結局、それぞれ用事で連絡してきたときに打ち明けた。三人とも「えーっ」とビックリ。

「みんなに心配かけてる」と呟いたら次女が「母はこれまで自分のことより家族の健康やら精神面やらを心配してサポートしてきたんだから、こういう時くらい今度は自分が心配かけていいんだよー」と言ってくれた。なんとやさしい言葉・・・涙がでた。

 

まだまだ時間がかかるらしい。やっぱり辛い。でも目立つ痣もだいぶ薄くなり、ロキソニンも飲まなくなった。片手で洗顔もシャンプーもできる。一時期よりも左手首や掌を動かせるようになった。起きてしまったことは仕方ない。もう少しがんばる。