教会を訪ねる
実はまたひとり旅をしてきた。前回の緊急事態宣言が解除された時、「大人の休日倶楽部パス」の臨時発売があったのだ。すこし収まるかなという気持ちもあった。四月中旬、秋田へと行ってきた。感染対策をしっかりとしてあまり外食もせず、目的地だけを淡々と歩き、がらんとした花輪線で窓外を眺めた。列車が好きなのだ。
秋田は例年より桜が早く開花したので角館の枝垂れ桜が美しかった。
角館は通りすがりで目的地ではなく、今回の目的は木造の古い教会を見学することと
秋田犬に会うことだった。ハチ公のふるさと大館に宿泊した。
わたしはクリスチャンではない。宗教の知識もないが何故か教会に魅かれる。旅先ではたいていその土地の教会へ行ってみる。外から見るだけのこともあれば見学させていただくこともある。この北鹿ハリストス正教会は見学予約をしてから行った。
日本最初の女性聖像画家、山下りんの貴重な作品がここにある。教会は日本最古の木造ビザンチン様式らしい。
四日間の旅を終えて帰ってみると、感染は収まるどころかまた拡大していき、三回目の緊急事態宣言が発出された。また本と散歩の日々。近所を少し歩く。本はまとめ買いしてある。シニア健康モニターをしているのでオンラインで体操したりミニ講座を聞いたり(見たり)する。そしてまた今度どこかへ旅する日のことを空想している。